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ママのためのイライラトリセツ

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ひといちばい敏感な子(HSC)って?

私の4歳の娘は、HSCと言われるひといちばい敏感な子です。1歳過ぎた頃から「他の子と違うな」という感覚を持ち始め、やっと3歳頃になってHSCという言葉に出会い「これだ!」と確信しました。それまでよく分からず、娘の敏感さにイライラしてしまうことばかりでしたが、知ってからはそんな敏感さを愛おしく思えるように私の心境が変化したのです。

 🔹さくさく読む目次

HSCって何?

HSCとは、アーロン博士が1990年代に提唱した概念で、Highly Sensitive Child=【ひといちばい敏感な子】という意味です。生まれつき繊細さや感性の鋭さ、慎重さを持つ、とても敏感で感受性が高い子のことです。HSCは、感性の鋭さや感受性の高さ・豊かさのほかにも、想像性に富み、人の気持ちを汲み取ってそれに寄り添ったり、その場の空気を読み取ったりするなど、思いやりや共感力・直感力に優れていて、細かい気配りができるなどのとても優れた面を持っています。

その気質が環境に合わないと、抵抗や拒否反応が起こることがあり、それは自然なことなのですが、周りからは

・やる気がないと受け取られる

・甘えと受け取られる

・わがままと受け取られる

というケースが多々あり、そのような誤解がHSCの生きづらさになったり、自己を否定することにつながってしまったりしています。

また、「他の子と少し違うな」と言われることが多く、5人に1人は該当するほどHSCは多く、身近な存在なのです。環境によって作られるものではないので、治す必要もないと言われています。また、何に敏感かは、人それぞれ違い、大きくなってもこの気質は変わりません。

 

HSC判断のチェックリスト

HSCかどうか判断は、簡単なチェックリストで行います。基本的には、全23項目のうち、13個以上に「はい」がつけば該当。次の質問に、感じたままをお答えください。お子様について、どちらかといえば当てはまる場合、あるいは、過去に多く当てはまっていた場合は「はい」、全く当てはまらないか、ほぼ当てはまらない場合には、「いいえ」と答えてください。

 

1、      すぐにびっくりする。

2、      洋服のタグや布地がチクチクする、靴下の縫い目を気にする

3、      サプライズ、驚かされるのが苦手。

4、      しつけは、強い罰でなく、優しい注意のほうが効果があると感じる

5、      親や先生など大人の心を読む

6、      年齢の割に難しい言葉を使う

7、      いつもと違う匂いによく気づく

8、      ユーモアのセンスがある。

9、      直感力にすぐれていると思う。

10、興奮するとなかなか寝付くことができない

11、大きな変化にうまく対応できないほうだ

12、よく質問をする

13、服が濡れたり、砂がついたりするといやがりすぐに着替えたい

14、完璧主義なところがある

15、他の誰かがつらい思いをしているとすぐに気づく

16、静かに遊ぶことを好む

17、考えさせらえる深い質問をする

18、痛みや空腹に敏感である

19、うるさい場所、大声を出す人などを嫌がる

20、細かいこと(モノの場所や人の外見がかわる)によく気づいている

21、石橋をたたいて渡るような慎重なところがある

22、人前で発表するときには、知っている人だけのほうがうまくいく

23、物事を深く考えていると思う


お子様はいくつチェックがつきましたか?13個以上に「はい」がついたなら、お子様はおそらくHSCでしょう。しかし心理テストよりも、子どもを観察する親の感覚のほうが正確です。たとえ「はい」が1つか2つでもその度合いが極端に高ければ、お子様はHSCの可能性があります。

ちなみに、娘は、なんと全ての23個該当しました!この言葉を知ったとき、チェックリストなんてしなくたって、直感的に「娘は、絶対HSCだな」と思ってたけど…まさか全クリとは!むしろ気持ちいい。

 

HSCの10の特徴

HSCだけでなく、すべての子どもに言えることもあると思いますが、まさに娘のことを書いているようでした。

①刺激に対して敏感

◎音、光、痛み、痒み、肌触り、暑さ寒さ、空腹などに敏感に反応しやすい

◎細かいことに気がつく(些細な刺激でも感知する)

◎微かな音や匂い、ちょっとした味の違いに気がつく

◎物の配置、人の些細な変化にもよく気がつく

👉🏻娘の場合、うっかり少し大きな声で話すと、「びっくりした!」と怒ってくる

👉🏻埃や花粉にも敏感で、毎日鼻をしゅんしゅんしている

👉🏻薬にも敏感なのか、薬を飲ませるととても眠くなるなど影響を受けやすい

👉🏻かゆいと夜中でも起きてしまいます。夜中に「薬塗って〜!」は日常茶飯事

👉🏻物の配置へのこだわりはものすごく強いタイプ

②刺激を受けやすく疲れやすい

◎過剰に刺激を受けやすく、それに圧倒されると落ち着きがなくなる

◎物事がうまくできなくなると言った状態になりやすく、人より早く疲労を感じてしまう

◎人の集まる場所や騒がしいところが苦手

◎大人数の前や中では、力が発揮されにくい

◎誰かの大声や誰かが怒鳴る声を耳にしたり、誰かに叱られているシーンを目にしたりするだけで辛くなる

👉🏻4歳の今もお昼寝をすることが多いです。疲労がたまると、自分をコントロールできなくなる

👉🏻大勢のお友達がいるところでは、動き出せないことが多い

👉🏻アンパンマンのアニメの中で怪獣系が出てくると、泣き出して見ることができない

③慎重に行動する

◎目の前の状況をじっくり観察し、情報を過去の記憶と照らし合わせて安全かどうか確認するなど、情報を徹底的に処理してから行動する。そのため、行動を起こすのに時間がかかりやすい。

◎刺激に慣れにくく、新しい刺激や変化を好まない

◎急な予定変更や突発的な出来事に混乱してしてしまいやすい

👉🏻新しい人と、新しい場所で遊ぶときにも、「見る」時間が必ず必要で、自分の中で十分「見る」ことができた後遊び始める

👉🏻予定通りに進まないと怒り出す。融通が効かずに、理解してくれるまでに時間がかかる。逆に予定を伝えておけば、問題になることは少ない

④共感する能力が強い

◎人の気持ちに寄り添い深く思いやる力や、人の気持ちを汲み取る力など「共感する力」に秀でている

◎細かな配慮ができる

👉🏻娘でなく、2歳半の息子に怒っているときに、なぜか娘が泣き出す(笑)

⑤自分と他人との間を隔てる「境界」が薄いことが多い

◎他人の影響を受けやすい

◎他人のネガティブな気持ちや感情を受け取りやすい

⑥鋭い感性や深みのある考えを持つ

◎直感力に優れている

◎漂っている空気や気配・雰囲気などから、素早くその意味や苦手な空間・人などを感じ取る

◎先のことまで分かってしまうことがある

◎物事の本質を見抜くことがある

◎思慮深く、物事を深く考える傾向にある

◎年齢の割に難しい言葉を使ったり、深い質問をしたりすることが多い

◎正義感が強く、モラルや秩序を大事にする

◎差別や権力・支配を嫌う

👉🏻言わなくても、思っていることがバレることがよくある。超能力か?と思うこともしばしば

👉🏻規律正しく、秩序にものすごく敏感なので、いい子であることが多い

⑦内面の世界に意識が向いていて、豊かなイメジネーションを持つ

◎想像性・芸術性に優れている

◎クリエイティブ(創造的)な仕事に向いている

👉🏻小さな頃からお絵描き大好きですが、手が汚れるのが嫌いでのりや絵具は苦手

⑧人との深いつながりや主体的に生きることを好む

◎1対1や少人数で話をするのを好む

◎自分が交流を深めたい相手を選び、その相手と同じことを共有し、深いところでつながって共感し合えるようなコミュニケーションを好む傾向にある

◎集団に合わせることよりも、自分のペースで思考・行動することを好む

◎やりたくないことをやらされたり、観察されたり、管理されたり、評価されたり、急かされたり、競争をさせられたりすることを嫌う傾向にある

👉🏻自分のペースで取り組める活動は、ものすごく楽しそう(みんなそうだと思いますが)

⑨自己肯定感が育ちにくい

◎外向性を重要視する学校や社会の中で、求められることを苦手に感じることが多く、人と比較したり、うまくいかなかったりした場合に自信を失いやすい

⑩自分の気質に合わないことに対して、ストレス反応が表れやすい

◎様々な形での行動や症状としての反応が表れる。例えば、落ち着きがなくなる、固まる、泣きやすい、言葉遣いや態度が乱暴になる、便秘、不眠、発熱、頭痛、吐き気、腹痛、じんましんなど

◎細かいことに気がついたり、些細な刺激にも敏感に反応したり、過剰に刺激や情報を受け止めたりするため、学校での環境や人間関係から強いストレスを感じてしまい不適応を起こしやすい

◎人の些細な言葉や態度に傷つきやすく、小さな出来事でもトラウマとなりやすい

👉🏻悲しいときはもちろん、逆に楽しすぎても、制御不能になることがある

HSCを取り巻く人やママにしてほしいこと

HSCを育てるのは大変です。しかし、敏感だからこそ、育てられた環境にも敏感で、共感され、肯定されて育てられた場合、むしろママとの関係がとても良好になりやすく、さらにその子の個性や感性が発揮され、その子の持つ能力や魅力が開花しやすいのです。だからこそ、HSCのママは子育てについて学ぶことが大切なのだと思います。HSC⑩の特徴を踏まえた、実際にHSCと接するときの⑩のポイントはこちら。こちらも、HSCでなくてもすべての子どもに通ずることがありますよね。

①干渉しない

◎指示や口出しをせず、できるだけ見守る

◎あなたのためになるからと言って、本人の意思に関係なく干渉することに注意する

②無理強いしない

◎急かさない、圧力を加えない

◎叱らない。HSCは話して聞かせるだけで十分

③その子のやり方やペースを尊重する

◎他の子に合わせたり、他の子ができているということを基準にするのではなく、その子が好むものを「選ぶ」、その子がやりだすまで「待つ」という姿勢を意識する。無理強いするとトラウマに。

④コントロールしない

◎褒めながら誘導するのは控えめに。褒めることは子どもの自己肯定感を育む上で大切だが、大人のイメージ通りに誘導することが加わると、子どもの主体性の意思・判断が育ちにくくなる

⑤他の子と比べない

◎周りの子や兄弟と比べない。否定的な言葉を使わない

⑥避難場所を作っておく

◎保育園や幼稚園、学校など、子どもが苦手とする場所では、その場合から離れて落ち着ける避難場所を確保できると安心

👉🏻幼稚園での避難訓練が苦手(大きな音にびっくりする)なので先生にフォローをお願いしています

⑦早めに休ませる

◎刺激を受けて疲れやすく、ストレスに対する反応が出やすいため、疲労が溜まらないうちに早めに休憩を取る

👉🏻幼稚園は通園バスを利用せず、お迎えに行って、早めに帰って来れるように配慮しています

⑧共感し、子どもの代わりに言葉にして語りかける

◎悔しかったこと、嫌だったこと、怖かったことなどに対して感じた、その時の気持ちを受け止める。うまく言葉にできないうちは、泣くことも大事。気持ちを代弁してあげなから、焦らず見守ってあげると、徐々に落ち着き元気になることが多い

⑨苦手なものから距離をおけるよう工夫する

◎苦手な場所、苦手なこと、苦手な人を子どもと共に確認して、苦手なものから距離をおけるよう工夫する。あらかじめ苦手であろうことには近づかないか、後回しにするなど事前に打ち合わせしておく

👉🏻少しでもチャレンジしたい気持ちがあるときは、ママが背中を押すことも大切だと思います。そのタイミングの見極めは難しいですが、直感を信じましょう。

⑩親との分離のタイミングの判断は慎重に

子どもを人に預ける、子どもを園や習い事に通わせるなど、子どもを親から離そうとするときに、それを嫌がっていたり、激しく泣いていたり、一旦泣き止んでもまたすぐぐずったりするようなら、見合わせるなど、慎重に判断する。幼いHSCは、親から引き離された経験がトラウマになる傾向があり、大人になっても強い不安となって残ってしまうことがある

👉🏻入園を一年見送り年中さんから幼稚園に入園させました

 

HSCの娘を年中から入園させました

復職のため3歳になる直前に一度保育園に入園させましたが、ずっとずっと泣いている状態でした。悩んだ末、思い切って辞めました。その後、年中さんからのびのび系幼稚園に入園させました。入園してからの娘の様子を見て、「あの時の判断は正しかった」と確信しています。あのずっと泣いていた娘が、一度も泣かずにものすごく楽しそうに幼稚園に登園してくれているからです。無理していないか?と注意深く見守っていますが、無理をしている様子もないのです。これからも壁があるかもしれませんが、娘が小さいうちにHSCだということに気づくことができ、娘にあったペース、娘にあった園を選ぶことができたことは、娘のこれからの人生において大きくプラスになったはずです。ぜひHSCのお子さんをお持ちのママに「ひといちばい敏感な子」という本を読んでいただき、HSCについて知り、お子さんを肯定的に捉えて接してあげてほしいです。私も、この本に出会えて、どれだけ救われたのでしょう。

 

🌟こちらもどうぞ

私がのびのび幼稚園を選んだワケ - IRATORI

 

🌟参考文献はこちらの2冊

ひといちばい敏感な子

ひといちばい敏感な子

 

↑HSCのお子さんをお持ちの方にオススメの一冊!!いろいろなケースや対処法が書かれており、HSCであることに不安を感じなくなりますよ。むしろ、今では娘がHSCのおかげで幸せな生活が送れていると思うようになりました。

HSCを守りたい

HSCを守りたい

  • 作者:斎藤暁子
  • 発売日: 2019/06/27
  • メディア: 単行本
 

↑登園、登校を行き渋る子の親にぜひ読んでほしい1冊です。